2019/10/21 09:47

こんにちは、「dish up Hamanako by gallery kura」のwebshopを担当しているTOMOKOです。当店では、長年骨董店を営む店主が集めた北欧ヴィンテージ食器を扱っています。





北欧ヴィンテージ「アラビア食器」のアネモネシリーズ。サラダボウル5点セットです


さて、今回ご紹介するのは、サラダボウルの5点セットです。

フィンランドを代表する食器ブランド「アラビア社」のアネモネシリーズ。

1970年代に購入したものです。


直径約13cmと小ぶりなサイズで、一人分のサラダを盛り付けるのに最適です。

そして、アネモネの最大の魅力の一つが、一点ごとに手描きされたアネモネの花。

人の手ならではの温かみのある筆跡、深い藍色、手書きのサインまでも味わい深いです。



5点セットが意味するもの


「dish up Hamanako」では、食器を5つセットで取り扱っています。

その理由は?

店主が、長年日本の骨董を取り扱ってきたからです。

日本の食器は5つが基本、西洋の食器は6つ(12個、つまり1ダースの半分)がベースになっています。

5つという数字の由来は、もともと江戸時代ごろ、来客用の食器を20セット単位で揃えることが主流だったから。時代を下るごとに、一家に集まる客人の数は減り、10に、5に、と半減していったというわけです。

それ以外にも、5客のうち1つは主人、2つは客人、1つは予備であるとか。

陰陽五行説により、5という数字が重んじられたとか。

偶数を嫌う日本人が奇数を好んだとか。

様々な説があるようです。


人と人とのつながりを重んじてきた日本人の心


店主がよく語る言葉に、「日本人は、自分と相手の関係性をとても大切にしてきた」というものがあります。

例えばこの食器の使い方にしても。

和の食器は、おもてなしをする主人と客人との関係を礎に、発展してきました。数を揃えることにおいても、自分と相手をひっくるめて1つのグループにして考えたそうです。

(例えば、中国では、主人一人に対して客人という関係性で物事を考えていたようです。人間関係が相対的なものではなく、自分が主であり、周辺にその他の人がいるというイメージです)

うつわは、同じ食卓を囲んで「関係性」を築くための大切なツールであり、絆を結ぶためのものだった、と。





誰かとの大切な時間を過ごすために、この北欧のうつわを

そんな「和の食器」に魅せられてきた店主が、ずっと大切にしてきた北欧ヴィンテージ食器。

アラビア食器のアネモネシリーズには、日本人の心に馴染む「粋」が隠されています。

白地に藍を施したデザイン、手描きの模様は、店主が愛した古伊万里を彷彿とさせるもの。

(ただし、使われる色合い、藍色の雰囲気は全く異なるそうですが)

うつわに潜む見えない魅力までが、日常の食卓に深い幸せをくれるはずです。