2020/10/27 17:54

店主とサンドペインティングとの出会い
骨董やヴィンテージ品を扱う「dish up Hamanako」が、ナバホ族のサンドペインティングと出会ったのは数十年前。「ギャラリー蔵」という骨董店を営んでいた店主が、知人の商社マン(海外の方だそう)から「アンティークを扱っているなら、買ってみない?」と持ちかけられたのがきっかけでした。
サンドペインティング、陶器の人形や壺など、数十点にも及ぶコレクションが加わりました。
が、和の骨董とはどうしてもコラボレートしにくく、店舗に出す機会がないままここまで来てしまいました。
30年以上の時を経て、今こそ本物のサンドペインティングを世に送り出したいと考えています。
ナバホ族のサンドペインティングとは?
アリゾナ州の最大の観光スポットとして、日本人にも大人気のアンテロープ・キャニオン。
この地で暮らすインディアン・ナバホ族のサンドペインティング(砂絵)です。
もともとは、儀式の際にメディスンマン(祈祷師)が描いていた砂絵。ナバホの神話にもとづいた聖なる山や人、穀物や動物など、様々なモチーフが描かれています。砂絵は精霊が降臨する場所と考えられ、儀式後には消されてしまうものでした。
それを、1940年代頃から、永続的に残すための工夫が施され、芸術作品として親しまれるようになっています。
全作品に、ハンドメイドの額が装着されています。
サンドペインティングの特徴、聖なるモチーフ
ナバホ族には、世界の始まりを表す創世神話があり、口伝によって継承されてきました。一人の男と女が誕生するところから始まり、第一の世界から順を追って、現在の世界へたどり着きます。特に重要な動物として、コヨーテが登場します。彼らは賢く、強く、悪知恵の働く存在。砂絵にも、度々コヨーテが描かれています。
砂絵には太陽や大地、植物など、ナバホ族にとって大切なモチーフが描かれています。もっとも象徴的なのは、YEI(イェイ)と呼ばれる、人間と神の中間のような存在。すべてのものと調和し、生きていく術を教えてくれます。

自然から生まれたオーガニックなアート
ナバホ族のサンドペインティングは、自然に存在する材料だけを使って描かれます。近くで見ると、盛り上がった砂の重なりに見惚れてしまいます。細かな粒の集合体が描く、神秘の世界をぜひ間近でご覧ください。